[ wait time="200" ] *start|プロローグ [cm] [layopt layer=message0 page=back visible=false] [bg_hyojib bgb="ti_i09_p00.png"] [cross_kirikae ms="1500"] [ wait canskip="false" time="8000"] [bg_hyojib bgb="ti_i09_p02.png"] [i_kirikae] ; 裏表ともにメッセージレイヤを表示 [layopt layer=message0 page=back visible=true] [layopt layer=message0 page=fore visible=true] [position layer=message0 page=back frame="" opacity=128] [bg_hyojib bgb="bg_health1.png"] [bg_kirikae] ;[ bgm bgm="haru_bgm_07_normal.ogg" lp="true" ]  禁煙なのが呪わしい、そう言いたそうな風に四堂真中はくわえたスルメを上下させる。[pg] [ bgm bgm="bgm01.ogg" lp="true" ] 「話……、聞いてますか」[sl]  彼女の差し向かいに座った女子生徒は恨めしげな声だ。[pg] [char_c tatie="st_mana02a.png"] 「聞いてる聞いてる。[ ruby text="   だれそれ" ]誰某が好きで、モノにしたいってことだろう」[sl] 「競艇の中継を聞きながらですか」[pg] [char_c tatie="st_mana01a.png"] 「日々の糧を得るためには仕方ない。ちょっと待て」[sl]  携帯ラジオから伸びたイヤフォン、真中は指で耳に押し当てて。[sl] [ char_all_clear ] 「おわった」[sl]  燃え尽きた。[sl] 「また、月末まで卵かけご飯だけ……」[pg] [char_c tatie="st_yuka02.png"] 「聞いて、くれてないみたいですね」[sl]  灰になり、霊になりつつある真中に、女子生徒は息を吐く。[sl] [char_c tatie="st_yuka03.png"] 「悩み解決してくれるって、貫ちゃんから聞いたのになぁ」[pg] [char_c tatie="st_mana02a.png"] 「なんだぁ? 知らないうちにそんなんなってるのか」[sl]  いい加減に返して、息を吐く。真中は目の前の女子生徒ではなく、部屋の一角に三つ並んだベッドに眼をやる。遮光カーテンによって四方を区切ることができるため、実に具合がいい。放課後だが、現在一つだけ利用中だ。どうしたものか、家に連絡を入れたものか、真中はまだ判断に困っている。[pg] [char_c tatie="st_yuka02.png"] 「四堂先生に相談した人、みんな積極的になってるって」[sl] 「背中を押すのには慣れてる」[sl]  真中は顔を戻す。[pg] [char_c tatie="st_yuka04.png"] 「それって」[sl]  女子生徒の口調から暗さが消えて。[sl] [char_c tatie="st_mana02a.png"] 「私に相談したヤツは、明日中に告白しないと、ないことないこと言いふらすことと決めている」[sl] 「背中、蹴飛ばしてるんですね」[sl]  女子生徒、もっと暗澹となったらしい。[sl] 「って」[pg] [char_c tatie="st_mana01a.png"] 「そうだ」[sl]  真中はスルメをカメレオンみたいに舌で巻きこんでもぐもぐやる。[sl] 「明日だ」[sl] [char_c tatie="st_yuka05.png"] 「そんなぁ」[pg] [char_c tatie="st_mana02a.png"] 「もう遅い。さ、とっとと帰って食パンを加えて曲がり角で待ち伏せる準備をした方がいい」[sl] 「それ……、男女間違ってます」[sl] [char_c tatie="st_mana01a.png"] 「知るか。私はこれから校長に泣きついて来年分の給料を前借りする方策を練るのに忙しい」[pg] [char_c tatie="st_yuka03.png"] 「うー」[sl]  恨めしそうなうなり声、それでも地声が弱々しいためか可愛らしく聞こえてしまう。[sl] [char_c tatie="st_yuka04.png"] 「でも……、ちょうどよかったです」[pg] [char_c tatie="st_mana01a.png"] 「うん?」[sl]  真中の疑問に対する答えはない、小さな足音が連続、それから扉の開く音。[sl] 「失礼します」[sl] [char_c tatie="st_mana02a.png"] 「中平」[sl]  扉の閉まる音は先延ばしになる。[sl] [char_c tatie="st_mana03a.png"] 「気張れ」[pg] [char_c tatie="st_yuka01.png"] 「ありがとうございました」[sl] [char_c_clear]  扉が閉まるの音と、初めて聞いた少女の明るい口調はほとんど同時だった。[pg] [char_c tatie="st_mana02a.png"] 「今日もまた、生徒を導いてしまった」[sl]  しばらくしてから、真中が口を開く。開いた自分の口にスルメをねじこむ。[sl] 「どうして恋の悩みはここに持ちこまれるのかね。生徒の問題は生徒が解決すべきじゃないか? 例えば生徒会とか」[sl]  問う。答えはない。[pg] [char_c_clear] 「って、遠山や上杉じゃ参考にならないな。上杉は上杉で厄介、か」[sl]  口を開く者が真中だけになると、さっきまで意識に上らなかった物音が鮮明になってゆく。[sl] 「それぞれに悩みはある。しかしだな」[sl]  席を立ち、閉め切ったカーテンの前に立つ。[pg] 「お前の特殊な悩みはどうしたものか」[sl]  保険医四堂真中は昼休みからベッドの上で転がり続ける僕に、肩を落とす。[sl]  僕は顔を上げ、問いかける。[pg] [char_c tatie="st_masa03c.png"] 「どうしたらいいんでしょう、僕」[sl] 「ヨセフに聞いてこい、んなもん」[pg] [char_c_clear] [ fadeoutbgm time="2000" ] [wb] [bg_hyojib bgb="ti_i09_p01.png"] [i_kirikae] [ jump storage="sep_scene02_question.ks" ]